Firefox 3.2を考える
今を遡ること2000年1月、T-Online社の方々のやりとりの中で、ゼロからブラウザを立ち上げることになったらどうするか、と尋ねられた時の私たちの回答は「タブの活用」でした。そこから8年、Mozillaのユーザ・エクスペリエンス責任者であるアザ・ラスキン氏から、新しいタブのデザインについてのご相談を頂きました。幾日かにわたるメールでのやり取りを経てたどり着いた私たちの答えは「Forget Tabs!(タブはナシで!)」というものでした。
通信速度もマシンも今より遅かった頃、ブラウザを10ほども開けば、「多くのタブ」と言われていた時代、タブは非常に重宝されていました。しかし今日ではブラウザは単なるデータ表示用アプリケーションというよりは、共有ハードドライブとしてのウェブを管理する為のオペレーティングシステムの機能を果たすようになっており20以上のタブによる並行作業が当たり前のように行われています。タブは、7つ、8つを超えて同時に開くと非常に使いづらいものとなります。また、次元の異なった情報を同時に扱うような場合にもタブは向かないと神が明らかにしておられます。瞬間的にスクリーンをスッキリさせたい時にはタブは大変有効です。そして、タブはその役割に専念していれば良いのです。ブラウジング作業の全体的な効率化に私たちが提案したいのがこちらです。(クリックすると高解像度でご覧頂けます):
SafariやChromeよりも余程良い使い勝手が実現出来るはずです。このデザインの心は、ただスクリーンショットを並べるというところではなく、ブラウザの役割を単なるメディア表示機能にとどまらせず、メディア・システム・オーガナイザというところまで引き上げた点にあります。スクリーンをその場しのぎに整頓させてみせるブラウザ構築から離れ、ブラウザ自体を(マルチメディア)ファイル・システムとして組み立てられたら、なにか素晴らしいものが出来るのではないか、というのが私たちの出発点でした。ITunesのように。あらかじめ定義されたフォルダを活用して。OSXのように。いつでも新しいタブを開けば、iTunes、、ではなくてFirefoxライブラリで最後に見ていたものが分かるシステムです。
えぇ、はい。もちろん皆様のおっしゃりたいであろうことは重々承知しております。でも、欠点もありながらにiTunesはマルチメディア・ファイル・システムとしては優秀な仕事をこなすではありませんか。私のライブラリには何万もの音楽が保存されていますが、聞きたいものを探し出すのに5秒とかかったことはありません。ウェブサイトを見つけるのだって、これより早く済ませたいものです。洗練されたファイル構成とソート、サーチ(URLバー)機能を賢く組み合わせればすべては今以上の迅速さ、そしてシンプルさが実現出来るはずです。
そして、もちろんこの私たちですから、今回のモックアップにも色々と便利な仕掛けを忘れずに、そして我慢出来ずに盛り込んでみました:
- URLバー(Firefox語では「awesomeバー」)の横に[前/次]ボタンを追加し、閲覧中のウェブサイトのRSSフィードをまるで雑誌のページをめくるような感覚で読めるようにしました。
- ブラウザを新しいOSレイヤーとして位置づけ、フルスクリーン方式を取り入れて、用のないトップメニューを隠しました。
- 万一スクリーンがごちゃごちゃになった場合に備え、タブ機能もちゃっかり温存しております。
- RSSをRSSとしてユーザーに特に意識させずに利用できるような形でブックマークに取り入れました。
- 自動的にカテゴライズ/ファイルされるブックマーク、サーフリスト、統計などなど、、、
この初期スクリーンデザインにはまだまだ改良点がたくさんあります。しかし今の時点で必要な、アイデアを表現するという点ではきちんと機能するように作りました。ご意見があればぜひ、お聞かせくださいませ。







3.24.2009
04:04
初めまして。 mixi の「 Firefox 雑談トピック」から参りました。 「 Forget Tabs! 」と云うご提案に、すっかり魅せられております。
是非とも Firefox 4.0 で取り入れてもらえないものか、と思います。
これからも再々、お邪魔させていただきますので、どうぞ宜しく。
3.24.2009
17:58
ウェブサイトはそれぞれ情報を持っています。
いくつかのタブが開かれている場合、タブは単に情報整理の役割しかしていないでしょうか?おそらく、それらのタブで開かれているウェブサイトには関連があるはずです。また、時にはブックマークよりもはるかにインスタントなブックマーク的な役割も果たすときがあるでしょう。
そういった点で既に、ブラウザは(マルチメディア)ファイル・システムとして組み立てられているのではないでしょうか。ウェブブラウジングは非常に社会的な行為です。単に機能だけでなく、実践的な活動を見ずして、ウェブブラウザのデザインもあり得ないでしょう。
しかしながら、何事も現状を盲目的に享受するだけで、既存のスタンダードへの批判をせずに進歩はありえません。
ブラウザ自体を(マルチメディア)ファイル・システムとして捉えるというアイデアは非常に興味深く読ませていただきました。アイデアによっては「万一スクリーンがごちゃごちゃになった場合に備え、タブ機能もちゃっかり温存しております。」ぐらいが丁度いいのかもしれません。
4.24.2009
11:55
mixiのコミュからお邪魔。
面白そうですね。最近、どっかのメーカーで手の動きを読み取って様々な操作をリモコン無しで行なうというテレビが開発中だとか。 その操作はまるで手を使ったマウスジェスチャ。TV画面はYouTubeのように候補がグルグルと回ってて決定するとその画面になってたと思う。
タブはタブで瞬間的に切替できるし便利だけど、あまりに沢山出てしまうとタブからタイトルは読めませんし、タブにマウスオンでサムネイルが出るのも最近では普通になりましたね。
かといって、Operaが最初にやった画面分割(MDIブラウザでしたっけ?)や、Firefoxのようなタブブラウザ。そしてOperaのクイックダイヤルもGoogleChromeに採用され、Firefoxもアドオンでできます。
これ以上斬新なものと言ったらブラウザ自体がネットから音楽、ムービーまで全てアドオンやプラグインで再生できるものでしょうか。ページはサムネイルが下に並んでいて、グルグル回して決定すると全画面になったり、画面を半分にして左右で違うものやページを表示したり。 オンラインは勿論、PC内のデータも即時呼び出して再生できるようになるなどのマルチメディアの統合プラットフォームみたいなもの。
時々思うのですが、Mozilla Suite がブラウザ・メール・HTMLエディタ・IRCチャット。Netscapeにはスケジューラ(Sunbird/Lightning)まで無かったっけ? これらが、それぞれ独立してFirefoxとかThunderbirdとかNvu(KompoZer)、chatzilla、Sunbirdになったけど、いまではミュージックプラットフォームSongbirdもありますし、Geckoを土台として単体でインストールして、必要に応じてFirefox、Thunderbird、Songbird、Sunbird、KompoZerをアドオンとして提供してくれた方がGeckoの多重起動をしなくてもいいんじゃないかと。 メモリもその分食わなくなるでしょうし、ブラウザを開いている途中で音楽プレイヤーに切り替えたり、メールが来れば画面にメール着信の知らせ。ブラウザの一部にムービーを表示したりとか。 ニュースを見ながら画面半分でブログ表示してブログを書くとか、ウェブページを書くとか。
ブラウザがウェブだけではなく色んなものをブラウズしたり編集したりできるようになる日が来るかもしれませんね。それこそ、WindowsやMacやLinuxなどという境界を取り払って、FirefoxというソフトウェアではなくプラットフォームとしてのGeckoを走らせていればフル画面で殆どの閲覧や鑑賞、作業をできるとか。
それこそ、ネットとメールと音楽とムービーさえ見れればいいって人にはWindowsである必要もなくなりますし、ブラウザというものもプラグインで色んなマルチメディア機能を呼び出せるプレイヤーになるという点ではブラウザがどれだけのことができるかに変わって行く可能性だってあるかも?
今は4:3の画面から16:9の横長になりましたし、横長のサイトってあまりありません。そうなると、左右どちらかの空きスペースにどんなサイドバーを用意するかですよね。